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ビタミンB1が不足すると…|日露戦争から学ぶビタミン|よねきち健康学

ビタミンB1 不足すると健康豆知識

ビタミンB1が不足するとどうなるか

今回のテーマはビタミンB1です。
今となっては身近に存在し、一般的過ぎて身体にどう良いのかもよく分からないほど定着しています。
今回はビタミンの重要性、過去の死亡事例を日露戦争に絡めて解説します。

よねきち部長
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ビタミンB1と日露戦争

ビタミンB1を学ぶ上で重要な存在が日露戦争です。
このチャンネルでは普段なかなか知る機会のない栄養成分について解説していますが、何で日露戦争なんだよ!と思われるかもしれませんが、これが意外にもかなりの深い関係があるんです。日露戦争とビタミンは切っても切り離せない関係と言っても過言ではありません。

youtubeでも「脚気とビタミンB1」について解説しています。

脚気とビタミン 日露戦争の死因第1位は ビタミン不足

日露戦争の死者数

日露戦争の死者数ってどのくらいだと思いますか?これは文献によって数が違ったりしますが約5万人の方が無くなったと言われています。戦争なので戦死者、つまり銃弾に倒れた方をイメージしますが、実はこの大半、約3万人は病死です。病気で死んでしまったんです。死者は2万7000人ですが、病気に罹った人は約25万人です。ある病に罹ったら10人に1人以上は死亡してしまうという恐ろしい病が、事もあろうに戦争中に流行ってしまったんです。そのある病とは何かというと…?

ビタミンB1と脚気

戦争中に2万7千人もの命を奪った強烈な病の正体は脚気(かっけ)です。
脚気と聞くと大したことないように聞こえますよね。脚気ってあのお年寄りとかが膝ポンポン叩いて検査してるアレでしょ?
そうです。あの脚気です。
日露戦争中に2万7千人死んでます。銃弾や爆撃で戦死するよりも多く、脚気で命を落としています。

脚気のおもな症状は下半身の痺れや倦怠感です。悪化すると身動きが取れなくなります。そして最悪の場合心不全で死に至ります。

脚気に倒れた有名人

侮るなかれこの脚気、なんと徳川将軍の命をも奪ってます。
第13代将軍家定(いえさだ)

第14代将軍家茂(いえもち)

が連続で脚気で亡くなっているような強烈な病です。脚気ヤバいですよね!そして日露戦争の期間中、この脚気の悩みを克服する事は出来ませんでした。戦争が終わるまで原因を解明できなかったんです。

軍医の勘違い

と、ここまで脚気の恐さを話してきたんですけど、何故脚気はここまで広まってしまったのでしょうか?実はこの脚気、当時勘違いされていたんです。感染症だと思われていたんです。当時、日露戦争にも軍医という存在がいました。軍のお医者さんですね。それが森林太郎(もり りんたろう)です。この人、別の名前でとても有名な方です。

そうです、この人は別名森鴎外舞姫をかいた文豪です。学校の授業でとりあえず名前は聞くほどの偉人ですよね。この森鴎外ですが、お医者さんでした。軍医として日露戦争に参加しています。しかもこの森鴎外は医師としてもすこぶる優秀で、あの東京大学医学部を出た後に、医療の本場とされるドイツにも留学しています。その辺の医者とはワケが違います。知識が違う、経験が違う。そんな説得力の塊である森鴎外が「脚気は感染症である」といってそちらの方向で研究を進めたんですね。周りも止められないですよね?あのドイツ留学も経験している天才森が言うんだからそうなんだろう!何とか特効薬を見つけてくれ!ワクチンを作ってくれー!とまぁそんなこんなしてる内に死者は増え続ける訳なんです。だって感染症じゃないんですもん。ウイルス関係ないからワクチンもくそもないんですよ。

この脚気に対する認識の誤算が、脚気の死者数を増やしてしまう原因となってしまったんです。

ビタミンB1不足が脚気の原因だった?!

じゃあ結局脚気って何なの?感染症じゃないなら何が原因?ここでようやくこの動画のタイトルに繋がってきます。そうなんです。脚気の原因ってビタミン不足なんですよ!正確にはビタミンB₁不足。だから現代社会ではほぼ脚気なんて罹らないんです。ビタミンB₁足りてるから!お肉食べてれば良いんですもん!ただ当時の兵士たちはお肉が食べられませんでした。ビタミンB₁が十分に補えなくて脚気になってしまったんです。兵士がお肉を食べられなかったのは昔からそうだろ!と思う所ですが、日露戦争より更に昔は玄米を食べていたんです。しかしこの頃、ある種のぜいたく品として白米を食べる様になりました。私たちが普段普通に食べてる白いお米、あれは当時としては贅沢品だったんです。

おかずが要らない程、白米だけ食べられれば満足だというほどの存在でした。食の欧米化が進み普通に肉をたくさん食べるようになれば脚気は脅威ではないんですが、この頃は肉は食べないのに玄米も食べない。じゃあどこからビタミンB₁補給するの??という状況が自然に出来ていた。なかなかそこに気づけず感染症を疑ってしまった為に発見が遅れた。これが日露戦争時の脚気の本質です。

今回はここまでにしておきましょう!

ビタミンは知れば知るほど奥が深い成分です。
次回はビタミンがいつ、誰によって発見されたのか解説しようと思います。

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