プラセンタと言えば美容関連の代表原料です。
今回はプラセンタの概要と種類、由来毎の特徴について解説していきます。
このよねきち健康学では普段なかなか知る機会のない栄養成分について、専門用語はなるべく使わず、分かりやすく説明しています。
さっそく始めていきましょう
プラセンタとは
プラセンタとは動物の「胎盤」から摂れる成分です。
胎盤というのは胎児の成長を助け栄養を正しく供給するための器官ですから、生物 にとって重要な栄養が絶妙なバランスで詰まっています。
小さな受精卵から一人の人間になるまでに、内臓や骨、目や耳、鼻など重要な器官は全て胎盤を通して赤ちゃんに運ばれるわけです。
ビタミン、ミネラル、アミノ酸等、生命に不可欠な要素がた~っぷり詰まっているのがこの胎盤です。
ここから摂れる成分という事は、かなりの重要性という事は何となく分かりますよね。
胎盤があるのは人間だけではありません。
豚や牛、馬などの哺乳類も胎盤があります。出産時には一緒に出てきますが、野生動物たちはコレを食べる事があると言うんですね。それは胎盤がめちゃめちゃ栄養豊富なので、本能的にそれを食べて産後で消耗した体力を回復させようとしているという説があります。
他の説では、ただ単に、血がついてニオイの強い胎盤を放置したら他の野生動物に襲われるから食べるだけ、なんて事も言われていますが、私は素直に栄養素豊富な胎盤を食べるメリットがあるんだと思っております。
昔は「胎盤食」といって、産後の胎盤を体力回復の為に食べていたという事もあったそうです。しかし今は感染症の恐れがあるので胎盤食は勧められていません。
確かにかなりの栄養素が含まれていそうなのに、雑菌も一緒に取り込む事になるので、病院で出産する場合は胎盤は感染性廃棄物として破棄されます。
すこし勿体ない感じがしますよね?そこでプラセンタという胎盤由来の原料が重宝されているという事です。感染のリスクは避けつつ、豊富な栄養素を摂る事が出来るとして、プラセンタはこのような役割を期待されています。
- 肝臓の機能改善
- 更年期障害
- 美肌・美白
- 発毛
- 疲労回復
- その他もろもろ
といった感じで、本当かよ!という内容が並びます。サプリメントだったら薬機法に抵触して1発アウトな効果ばかりですね。
しかし実際にプラセンタは医薬品として採用されているもので、その効果は折り紙付きというものでは無いでしょうか。
そんなプラセンタですが、ドリンクやサプリ、化粧品といった幅広いジャンルで商品化されているのを目にしませんか?
そこで先日こんな面白い質問をいただきました。
確かにこれは気になる内容ですよね。
医薬品にまで認められたプラセンタなので、積極的に摂取していきたい原料ではあります。しかし価格は基本的に高い…同量配合でサプリメントで安く変えるならそちらに切り替えれば良いのでは?!と思うこの流れは実によく分かります。
そこで今回はプラセンタの中でも、医薬品とサプリ、化粧品はどう違うのかを解説します。これに関しては私の知識だけでは怪しい部分があったので、原料メーカー様の知識をお借りしました。熊本にある工場なんですが、めちゃめちゃ高品質な化粧品を製造する事で有名な所です。うちもそこで馬油を作って貰ってますがかなりの高品質です。
馬油独特の黄ばみや臭みがほぼ無く、着色無しで白くて透明感のあるクリーミーな馬油で、ご購入者様からの声はかなり良いです。
それもそのはず、この馬油に使われる原料は食用の脂です。馬刺しに使用される馬の上質な脂を特別なルートで仕入れ、「食品」として加工しています。工場も「油脂製造業」という食品加工の資格を持つこだわりっぷりで、馬油という化粧品でありながら、口に入っても問題なし!何なら食べられるくらいの品質です。もちろんわざと食べたらダメですよ!
話がそれましたが、自社商品の紹介がしたかったわけでは無く、このレベルの馬油の製造者、言ってしまえば「馬のスペシャリスト」です。この方たちが実は「馬プラセンタ」を自社製造していたな…というのを思い出して、連絡してみました。
これは工場長とのやり取りなんですが、こんな感じです。
という事で、大きく分けると
医薬品プラセンタ=人由来
サプリ・化粧品プラセンタ=動物由来
という事になります。
ちなみに先程ご質問頂いた方の内容によると、医薬品もサプリも両方豚由来?ともとれる内容が書いてあったのですが、この「スノーデン」というメーカーさんは医薬品の他に健康食品・化粧品用の豚由来プラセンタも原料として扱っていらっしゃいますので、そちらを見られたのではないかと思います。
牛や豚、馬以外にも、サケや植物由来の物などありますが、大きく分けると「ヒトかそれ以外」といった内容のようですね。
鮭や植物には胎盤は無いので、厳密に言えば「プラセンタ」と呼べるかは微妙ですが
鮭は卵を包んでいる卵巣膜から、植物は種が発芽する「胎座」という部分からそれぞれプラセンタ原料を抽出します。やはり胎盤ではないのでプラセンタと呼べるかどうかはさておき、共通しているのは、新たな命を育てる重要な部分から摂る事が出来る栄養豊富なものという事です。
胎盤は赤ちゃんに栄養を送る部分、当然重要ですが、卵を包む部分、種から発芽する部分、当然多くの栄養素が集まる場所と言えます。そういった意味ではこれらの原料もプラセンタと呼べるのかもしれませんね。
そして話を戻すと
医薬品であるヒト由来のプラセンタを他の由来のものに変えても良いものなのかどうか。結論から言うと、明確な答えはありません。
ヒト由来の医薬品プラセンタが最も研究が進んで安全で間違いない物とするなら、他のプラセンタはそれに近い効果を期待できる代替品のようなものです。
豚由来には豚由来の、馬なら馬の、鮭なら鮭のそれぞれの良さがあると思いますが、ヒト由来で医薬品であるプラセンタが最も信頼できるのは変わらないでしょう。
ではここではヒト由来のプラセンタをトップとして、それに近い効果を期待出来るのは何由来の物かを解説します。
豚由来と馬由来の違いはというと、希少価値とヒトへの近さといった所でしょうか。
馬は豚と違って体温がヒトに近く、細胞の作りも似ています。
馬刺しは生で食べられますが、豚肉は加熱しますし、馬油は肌に塗りますが、豚の脂は肌に塗ったりしませんよね。豚は出産の頻度が高く一度に何頭も産まれますが、馬は人間と同じように1頭ずつです。
これを聞くと、豚プラセンタより馬プラセンタの方が、私たち人間にとっては質が高く、高い効果が期待されるように思います。
しかし希少価値が高いので当然価格も高くなります。
これはうまいこと出来ていて、効果や信頼性が高いであろうものほど希少価値が高く、値段も高いという事になります。
高価な医薬品を飲むのが良いのかもしれません。
それに近い効果があるかもしれない馬由来のものを飲むのが良いのかもしれません。
比較的安価に手に入る豚由来を無理なく続けるのが良いのかもしれません。
動物性由来のものを避けて植物性プラセンタを試すのが良いのかもしれません。
それは実際に使用される人次第になるので明言は出来ませんが
個人的に!本当に個人的に!私が妻に飲んでもらうとしたらおススメするのは「馬プラセンタ」です。価格面、安全面のバランス、色々な要素を考えると馬が良いですね。
今回はここまでにしておきましょう!
よねきち健康学では普段なかなか学ぶ機会の少ない「栄養成分」について、専門用語なんかはなるべく使わず、分かりやすく解説しておりますので
楽な気持ちで健康について学びたい方はぜひ次回以降も御覧ください。
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